スティクスラッド博士が
うつ病(青年期)に関して質問に答えます。
私の十代の息子は、抑うつを伴う衰弱性疾患になっています。超越瞑想は役に立つでしょうか?
スティクスラッド博士:うつ病に遺伝的要素があるのは周知のことですが、遺伝がうつ病に与えている影響は、自閉症やADHDなどの他の疾患に与えている影響に比べて、ずっと少ないのです。遺伝がうつ病に関与する割合は35~50パーセントくらいです。ですから、その関与の大部分は遺伝によるものではありません。うつ病に大きく関与しているのはその人の経験です。そしてその第一の犯人はストレスです。
専門家は、うつ病とはストレス調節障害の疾患であると説明します。つまり、身体のストレス反応(闘争・逃避反応)をうまく調節できない状態になるということです。危険な存在を信号で報せる脳の部分が活動過多になって、過剰反応を起こします。そのため、子供が抑うつ状態になるまでの長い間に、彼らはストレスを受けていると感じ、しばしば不安を感じ、そして、世界を現実以上に恐ろしいものだと感じます。そして、やがてはそのストレス反応が疲れ果て、適切な機能を停止してしまいます。その結果、本来は子供を守るはずのメカニズムが、現実には子供を痛めつけるように働くのです。
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子供のうつ病を予防することが非常に重要だということですね?
スティクスラッド博士:子供と若者のメンタルヘルスに関する世界的な専門家のひとりは、この国の政治が最優先にすべきことは、子供と若者の精神的健康の問題の予防であるべきだと言っています。私たちは、子供と若者の精神的健康の問題を予防することによって、大人の精神的健康の問題の大部分を予防できるでしょう。これらの問題に対して、私たちは、人間の苦悩という面でも、医療費の面でも、莫大な犠牲を払っているのです。
うつ病の予防とは、ひとつには、子供たちが安らぎを感じ、ストレス反応を起こさなくてもよい環境を創造することであり、そしてまた、子供たちが彼らのストレス反応を正常化できるように支援することです。当然、私はストレスフリー・スクールの運動に大いに賛同しています。その運動は、子供たちが安らぎを感じられる環境作りに重点を置いているからです。
うつ病の予防の第二の要素は、存在しない危険や大げさに誇張した危険を自分自身に警告する過剰なストレス反応が絶えず発動されることのないよう、自分自身のストレスのシステムを正常化する方法を子供や若者に教えることです。そしてもちろん、超越瞑想はそのための役に立ちます。
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その目的に貢献できる方法はたくさんあるかもしれませんが、私は、超越瞑想は子供と若者のうつ病予防に大きな役割を果たし得ると考えています。なぜなら、超越瞑想は、家庭や学校で子供たちが安らぎを感じられる環境作りにとても効果があるからです。そして、子供たちは超越瞑想を通して自分のストレス反応を正常化するすべを身につけるので、ストレスのシステムが過剰に働いてどんな脅威にも大げさに反応することはなくなります。
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超越瞑想は、あなたが自分の患者に推奨しているものですか?
スティクスラッド博士:そうです。そうしているのは私だけに限りません。子供の脳の発達と精神的健康の問題に関する一流の専門家が、うつ病の薬をやめたがっていた私の患者のひとりに、こんなふうにアドバイスしたことがありました。「次の三つのことをするのなら、私は薬をやめることを承認します。つまり、規則的な生活をすること、十分な睡眠をとること、そして瞑想を学ぶことです」。彼が働いていた国立衛生研究所の部署では、研究者たちがストレスとうつ病の関係を研究してので、彼はそのように言ったのです。彼は、うつ病になるとストレスホルモンのバランスがくずれることを知っていました。それはストレス反応を正常化することによって防ぐことができます。超越瞑想を毎日2回実践すれば、若い� ��々が規則正しさ、スケジュールに従った生活、一定の日課を日常生活に取り入れるための助けになります。その結果として神経系の働きが改善されます。
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うつ病は子供たちの間に広がっているのですか?
スティクスラッド博士:そうです。そして、うつ病に関して実に厄介なことは、それが若い人々の中に多いということです。完全な同意は得られていませんが、この分野の多くの専門家は、うつ病は伝染すると考えています。事実上、うつ病の発症時期が非常に低年齢化しているのはだれもが認めています。一世代か二世代前は、うつ病の平均発症年齢は34~35歳だったのに、今では14歳になっているのです。
研究者によれば、うつ病は脳に損傷を与え、そのため、十代の若者がうつ病の治療を受けて完治した場合でも、彼らは以前よりも悲観的になっています。彼らは以前よりも眠れなくなるので、うつ病が再発するおそれがあります。ですから、うつ病を発症するたびに、その人はうつ病を抱えて一生を過ごす可能性が高くなるのです。青少年の精神健康的な問題の予防を最優先にすべきであると専門家が言っているのは、そういう理由です。
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若い人々にかかるプレッシャーは以前よりも大きくなっているように思います。
スティクスラッド博士:私は、あるADHDの少年に、彼が10歳のときに会いました。彼は非常に活動過多でしたが、感情を抑えきれず、楽しげで、きわめてユーモアがあり、すこぶる利口で、そしてこの上なく感じのいい少年でした。私は彼が16歳のときに再会しましたが、彼は抗うつ剤を服用していました。私が「ゾロフト(抗うつ剤)の効き目はどうですか?」と尋ねると、彼はこう答えました。「かつては皆が僕のことをテフロン・キッドと呼んでいました。僕が幼かったときには、すべてのものが僕の背中から転がり落ちるみたいだったからです。僕はいつでもいい気分でした。でも、それから高校に入ると、僕はあまり眠れなくなりました。僕は絶対にデューク大学に行きたいと思いました。だから毎晩午前一時まで起 きて、学校とするのと同じくらいの勉強をしようと努力し始めました。そして僕は疲れ果てました。僕はすっかり憂うつになりました。」
私は、このようなことは何度でも繰り返して起こると思います。女の子の場合は特にそうです。思春期になると、女の子は男の子よりもうつ病になるリスクがずっと高くなるからです。私は私立の女子学校でコンサルティングをすることが多いのですが、その多くは、学業面でとても要求の高い学校です。私はコンサルティングのときに、以上のようなことを理解してもらうように努めています。私たちは、十代の若者が長い間に疲れすぎ、ストレスを受けすぎて、うつ病になってしまうのを防ぎたいのです。たとえば、ハーバード大学では、新聞の調査に回答した学生の80パーセントが、昨年の間に憂うつを感じたことがあると答えました。
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では、超越瞑想は、このような子供たちをストレスから解放することができるのですか?
スティクスラッド博士:子供たちに超越瞑想プログラムの実践を教えることは、おそらく間違いなく、私たちが彼らのためにできる最善のことだと思います。私がそう言うのは、子供たちが超越瞑想を実践すれば、比較的ストレスの少ない環境が作られ、彼ら自身のストレス反応が正常になり、彼らの日常生活に秩序と規則正しさが生まれ、そして、深いレベルの幸福感、創造性、活力を体験するようになると思うからです。
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